お風呂場など水回りにあらわれる黒カビと赤カビの違い

乾燥不足で発生するカビとその種類

お風呂場はどんなに清潔に保とうとしていても、知らず知らずのうちにカビが溜まってくることが珍しくありません。カビはその見た目だけではなく、吸い込んだり空気中に蔓延することで肺や呼吸器に影響を与えることがあります。

そのため除去するのが面倒だからといって、見た目は気にしないからとお風呂場にカビを付着させておくのはよくないことです。

また、お風呂場に発生しやすいカビは主に二種類あります。カビというのは菌の集合体として目に見える形になっているため、一言でカビといっても実に幅広くあります。

お風呂場に常駐して発生しやすのは、黒カビ、赤カビと呼ばれるものです。どんなに掃除をしてても貯まってしまうのは、お風呂場はほとんどの時間密閉された空間のため高い湿度を保ちやすいところや、温度が高くなりやすいことに原因があります。

黒カビも赤カビも、湿度が低かったり気温が低ければ同じようにお風呂を使っていても発生しにくくなります。つまり、黒も赤も問わずお風呂場ならではの環境で生まれやすいのです。

お風呂場のタイルなどの壁面に目立ちやすいのが黒カビです。黒カビは主に水分や湿度などを栄養として目に見えるカビへと成長していきます。

そのため、お風呂場だけではなく、湿度が高い風通しの悪い部屋などにもあらわれやすい特徴があります。お風呂場だけに発生するものではなく、時にはタンスの奥にしまっておいた洋服などにも付着していることがあります。

ある程度密閉された空間であれば、簡単に発生することがあるカビの一つです。

次に赤カビですが、これは黒カビと比べて見た目的にやや粘着質なのが特徴的です。主に水を媒介として発生する範囲を増やしています。

栄養源となるのは、お風呂につかったりして人間から流れ落ちた皮脂です。また水分と混じって流しきれなかったシャンプーやボディソープも、赤カビが増えやすい一因になります。

黒カビとは違って水気が常にある箇所に発生するのが赤カビです。そのためお風呂場だけではなく、キッチンやトイレなど細かな水回りにも比較的あらわれます。

特によく使う水回りほど、新たな赤カビを生むサイクルをキープしやすく、温床になることがあるのです。

黒カビのないお風呂場に変えるためには、黒カビの好物である湿度を低下させるのが先決です。お風呂を使用し終わったら、浴室のドアを開けて空気を循環させるのが得策です。

また、短期間しかドアを開けられないのであれば、お風呂場専用の除湿器を回しておきます。除湿器がある場合はお風呂場を閉じていても効果があります。むしろドアを開閉しているより狭い範囲の空気を効率的に除湿してくれます。

また、夏場であればもわっとした空気がシャワー後は漂いやすく気温が高くなりがちになります。そのため冷水を壁面に向かって当てておくと、一時的に気温を下げたり湯気の水蒸気を押さえることができます。

湯気となった水蒸気があると、天井や壁の高いところに黒カビが生まれる原因となります。そのため掃除しにくい場所に黒カビを作られないように、水のシャワーで温度をダウンさせておくと、発生比率を低くできます。

天井もお構いなしに発生する黒カビと違って、赤カビはお風呂場であれば足下に発生するのが目立ちます。少しの水分ではなく、皮脂などを含んだ水分がある床に広く蔓延しやすいためです。

では赤カビを少なくするための豆知識ですが、赤カビは比較的水溶性のように流しやすく落ちやすい特性があります。そのため、お風呂から出る前や出た後などに、アルコールやエタノール系のスプレーで床と壁を除菌しておくことで、発生頻度を押さえられます。

スプレーなのでわざわざ布に浸したりすることなく、プッシュで散布できる利便性があります。また水回りなのでアルコールやエタノールとの親和性がよく、コーナーに残った水気に混ざることができます。

そもそもカビというと、発生してからアルコールスプレーなどで処理するのが一般的ですが、予防策としても使えます。アルコール、またはエタノールのスプレーを床や、スポンジなどをおいてある気になる棚などの部分にまいておくことで、カビ菌の総数を一時的に低くできます。

もちろんカビは時間経過とともに増えていくものですが、赤カビの場合たった一日だけでまた姿を見せることがあります。一日であればお風呂に入ってから次にお風呂に入るまでの時間と同じです。

一日に複数回入る人でない場合は特に、こまめに除菌をしておくことが大切です。そうすることで一日経過してできる赤カビの分を抑制でき、カビができる前のきれいな状態でお風呂に入ることができます。