冬の入浴は危険!?ヒートショックを未然に防ぐ方法とは
- 2015.11.15
- 水回り豆知識
ヒートショックとは
入浴中に亡くなっている人は年間で約1万7000人いるとされ、高齢者の占める割合が多く、冬場に最も多いのが特徴です。原因として考えられているのが「ヒートショック」です。
ヒートショックとは、急激な温度変化が身体に及ぼす影響の事です。血圧の急変動や脈拍数の急増等を引き起こし、高齢者や高血圧の人にとっては、心臓疾患や脳疾患のリスクを高める事に繋がります。
原因は、主に屋内の温度差です。冬のお風呂は寒い脱衣所から熱い浴槽に入ったり、熱い浴槽から出て寒い脱衣所に行ったりする事で、大きな温度差があります。これにより血圧の上昇や低下が引き起こされ、冬の入浴中の突然死の大きな要因となっています。
例えば血圧が急上昇すると、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞になる恐れがあり、逆に血圧が急低下すると、脳貧血を引き起こし、めまいが生じ怪我をしたり、浴槽で溺れたりする事があります。ではどのような方法をとれば、ヒートショックを未然に防ぐことが出来るのでしょうか。
冬に入浴する際の注意点
入浴する際の注意点ですが、まず部屋の温度や浴槽の湯温との温度差を少なくする事が大切です。脱衣所は暖房や電気ストーブで暖め、浴室はあらかじめ浴槽のフタを開けておいたり、お湯をはる時、高い位置にシャワーを設置し、そこから給湯する事によって湯気を立てる等して、温度差を小さくします。
次に、湯舟に入る前に手や足といった体の末端部分に掛け湯をして、徐々に体を温めます。お湯はぬるめに設定し(38~41℃)、首まで浸からず、心臓あたりまでは外に出しておく半身浴のような浸かり方が良いです。
湯舟に浸かる時は足からゆっくり入り、徐々に全身をつけていき、出る時は急に立ち上がらずに、ゆっくりと出ます。
入浴は発汗を促進させ、体内の水分を減らし血液の粘り気を高めるので、入浴の前と後にコップ1杯の水分を補給しておきましょう。
しかし、アルコールを摂取した後は、アセトアルデヒドの影響により血圧低下が見込まれ、寒い脱衣所・浴室に入ることによって逆に血圧が上昇して、ヒートショックの可能性が大きくなるので、飲酒後1時間は入浴しないようにしなければいけません。
また、高齢者には1番風呂を勧めるのはやめて、誰かが入った後に入ってもらうのが安全です。
このような細かい気配りをしていく事で、安全で快適な冬場の入浴が出来るようになります。冬場は正月等もあり、何かと健康管理に対して油断することが多い時期です。寒い冬を元気に乗り切る為にも、普段からの心掛けを大切にしていきましょう。
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