節水シャワーヘッドを使用する際に注意すること

節水シャワーヘッドを使用する際に注意すること

やはり、光熱費は少しでも節約したいのが消費者です。節水性能の高いシャワーヘッドを購入して、水道代とガス代の双方を節約しようと考えます。

しかし、この節水シャワーヘッドは一歩間違うと危険な代物になります。その危険性について紹介したいと思います。

エコキュートや電気式温水器とガス給湯器の違い

最近は、エコキュートや電気式温水器などが主流になっています。また、大きなマンションともなると業務用の大型温水器でお湯を賄うこともあります。このような設備を使用している場合、節水シャワーヘッドは何ら危険な点はありません。

一方、古い家やアパートなどはガス給湯器が主流です。実は、この差において節水シャワーヘッドが危険な存在になり得ます。使い方や使用方法を誤った場合、入院や手術、後遺症などに悩まされることがありますので注意が必要です。

先ず、エコキュートや電気式温水器が安全な理由を説明します。それは、タンク内に一定の温度となったお湯を貯めています。そのため、設定した温度以上のお湯が出湯されることが無く、節水シャワーヘッドを使用しても高温のお湯が出ないといった安全性があります。

一方、ガス給湯器の場合、蛇口に分水栓が使用されています。そのため、お湯の設定温度は給湯器のリモコンからお好みの温度に設定します。実は、この設定温度とお湯の出湯温度が異なる現象が発生します。

ガス給湯器で節水シャワーヘッドを使う際の注意点

ガス給湯器を使用しているシャワーに節水シャワーヘッドを使用すると、お湯の流量が制限されます。そのため、給湯器を通過するお湯の流れが悪くなり設定温度以上になる現象が発生します。ガス給湯器の温度管理は、給水側の水温と出湯側のお湯の温度を測定しています。その温度差を監視して、リモコンに内蔵された回路が温度管理を行います。

しかし、節水用シャワーヘッドを使用した場合、給湯器内の水圧が上がり、流量も絞られるためお湯が高温になります。また、高温になったお湯はセンサーを通過する前なので、給湯器は正常な温度と検知しています。そのため、42度に設定したお湯だったとしても60℃以上になっていたり、熱いお湯が出た後は水がしばらく出たりと問題を引き起こします。

冷たい水であれば問題ないものの、熱いお湯は火傷の危険性が非常に高まります。台所や洗面台などの蛇口レベルであれば、広範囲の火傷の恐れがありません。しかし、シャワーとなると全身に高温のお湯が掛かるため非常に危険な状態となります。また、小さな子供がいるご家庭の場合、このような現象は非常に危険なものであり、火傷どころか将来にわたり傷跡を残す可能性が高くなります。

節水シャワーヘッドは確かに便利なものですが、使用方法や給湯設備を確認して使用する必要があります。もし、節水シャワーヘッドを使用する際は、蛇口に分水栓ではなく、サーモスタッド付きの混合栓がおススメです。